春の訪れを感じて・・・食材を知る

【2017年04月03日】

ようやく新芽が出る季節となりましたが、宮崎はまだ肌寒い日が続きます。
こんにちは。迫田病院に勤務して8年目の管理栄養士です。毎日患者様の病室へ訪問し、勉強の日々を送っています。
 
今回は、当院でこの時期に取り組んでいることと3/24~3/27の期間のメニューについて紹介したいと思います。
春になると旬の食材が一年のうち一番豊富に出回る為、食材についての勉強会を部署内で行っています。
朝、出勤前に課長自らが生産者市場へと出向き、旬の食材や珍しい食材を購入してきます。その後栄養士、調理師と共に食材の勉強会が始まります。
 
今回購入した食材はこちらです。

  • ブロッコリー
  • 菜の花
  • イタリアンパセリ
  • ディル
  • つまみ菜
  • アイスプラント
  • 子持ち高菜

 
子持ち高菜・菜の花 イタリアンパセリ・たらの芽 アイスプラント
うど ディル
 
毎年珍しい食材が出てくる為、皆興味深々です。
食材の香りや形、適した調理法を皆で学ぶことで食材に興味を持つことが出来、さらにはその食材がメニューや調理に活かされていきます。
特に旬の食材は、栄養価が高く、美味しくて安価な為、「旬」に対する意識が高まります。
 
今回私が気になった食材は二つあります。
「ディル」は、ハーブの一種で、初めて目にした食材の一つで、こんなにおしゃれな食材が宮崎市田野町で作られていることに驚きました。
又、子持ち高菜は、別名「蕾菜(つぼみな)」ともいい、見た目はブロッコリーの茎のようですが、高菜の風味と食感が癖になります。
 
この勉強会をもとに今年は「菜の花ごはん」を新しくメニューとして取り入れました。
栄養士と調理師がそれぞれ具材のアイデアを出し合って決定しています。調理当日も皆出来上がりを楽しみに迎えていました。
 

○菜の花ごはん・・・菜の花

菜の花ごはん
旬の菜の花は茹ですぎないように気を付け、最後に炒り卵を散らすことで色彩良く仕上げることが出来ました。
菜の花はビタミンCとミネラルが豊富な緑黄色野菜でお浸しや和え物、てんぷらにも合う食材です。
 
その他に旬の食材を取り入れたメニューはこちらです。
 

○ごぼうサラダ・・・ごぼう/イタリアンパセリ

ごぼうサラダ
新ごぼうは食物繊維を多く含み、風味良く食感がやわらかい為、サラダに適しています。セロリを加えることでさらに食感が良くなります。
この時期のイタリアンパセリは立派できれいに育っている為、全体に混ぜるようにしました。
香りが強い為、セロリの香りとぶつからないかと心配でしたがバランス良い分量で調和がとれており、美味しく仕上がりました。
 

○酢味噌和え・・・わけぎ/うど/ブロッコリー

酢味噌和え
わけぎはネギより辛みが少なく甘みがあります。
シャキシャキとした食感のうどとビタミン豊富な地元のブロッコリーを当院手作りの酢味噌で和えました。
今回勤務2年目の調理員が作成しましたが、わけぎの湯がき加減が絶妙で美味しく仕上がっており、患者様からも好評でした。
 
今回、春の食材を実際に調理し、食べることで自分の勉強にもなり、他の季節の食材や調理法にも興味を持つことが出来ました。
この経験が患者様のお食事に反映できるように心掛けることや今後自分が家庭を持った時に子供にも伝えていきたいと感じました。
春はこの時期にしか食べられない旬の食材が多い為、皆さんもぜひ春の訪れを感じてみて下さい。